眼鏡とハンバーグと指環と制服と
「あの薬が認可されれば、たくさんの人が救われるというのに!
あれか?
このあいだ、溝呂木の奴を首にしたことを根に持ってるのか!?
……まあいい。
治験データをさらに追加してやれ!」
「……はい」
会長は不機嫌なまま、自分の部屋のドアを乱暴に閉めた。
そのあと、午後のコーヒーを持って行ったんだけど、昨日以上に不機嫌で、睨
まれた。
「あの、柏木さん」
「なんでしょうか?」
帰りの車の中、疑問に思ったことを聞いてみることにした。
「昼間、会長が凄く怒ってたのって」
「……ああ。
夕葵さんは天下りってご存じですよね?」
「……えっと。
官僚の人が再就職することですよね?
それで、お給料とかいっぱいもらうんだとか」
「……まあ、簡単にいえば」
柏木さんは何故か、くつくつ笑ってる。
あれか?
このあいだ、溝呂木の奴を首にしたことを根に持ってるのか!?
……まあいい。
治験データをさらに追加してやれ!」
「……はい」
会長は不機嫌なまま、自分の部屋のドアを乱暴に閉めた。
そのあと、午後のコーヒーを持って行ったんだけど、昨日以上に不機嫌で、睨
まれた。
「あの、柏木さん」
「なんでしょうか?」
帰りの車の中、疑問に思ったことを聞いてみることにした。
「昼間、会長が凄く怒ってたのって」
「……ああ。
夕葵さんは天下りってご存じですよね?」
「……えっと。
官僚の人が再就職することですよね?
それで、お給料とかいっぱいもらうんだとか」
「……まあ、簡単にいえば」
柏木さんは何故か、くつくつ笑ってる。