天使か悪魔か…

すると、シグレさんは大きなため息をついて。

「お前、悪魔が何で『悪魔』って呼ばれてるか知ってるか？」

と聞いてきた。でも、そんなの知るわけがない。だって、魔界にいくの禁止だし、天界に図書館的なものはあるけど悪魔のことについて書かれている本なんてないし。

「知りません。」

「だろうな。天使も人間も、どうして俺達が悪魔って呼ばれてるか何て知ってるわけないもんな。」

その時、シグレさんは少し悲しい顔をしていた。その顔を見て思った。私は、シグレさんのこと何もわかってないんじゃないかって。

「俺達が悪魔って呼ばれている理由は、お前が前見た俺の夜の姿が原因だ。」

「えっ？」

「俺達、悪魔と呼ばれるものは夜になると姿が変わるんだ。この間、お前が見たような姿にな。」

「でも、昼間は普通の人のような姿です。なのに、なぜ夜になると姿が変わるんですか？」

私は、シグレさんの話を聞いていて疑問に思ったことをそのまま聞いてみると、シグレさんは少し真剣な顔になって「その理由をこれから話すんだ。」と言った。