白と黒〜2つのリストバンド〜
美久は上目遣いで私を見た。


うぅ……………


「はぁ、ダメって言いたいけどいいよ、入ったげる」


「ホント!?やった〜!!」


私が入ると知って美久はすごく喜んだ。


「じゃあ、放課後体育館でね!」


「うん。」


こうして私はバスケ部の助っ人に入ることになった。


放課後私はみんなより早く体育館に来てボールを手にとった。


タン タン タン タン────


ドリブルをしながら懐かしい感覚を思い出す。


「…」


タン タン タン タン タン─シュッ


私はその場所からゴールに入れた。3ポイントゾーンだ。


本当に久しぶりにボールに触ったけれど、案外覚えてるものだ。


しばらくすると美久たちがきて練習が始まった。


不思議と現役の頃と体力はそんなに変わらず辛くなかった。


むしろ中学の時より楽に感じる。


その日から毎日練習があった。


私はいつもみんなより早くきて練習をしていた。


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