白と黒〜2つのリストバンド〜
「え?あぁ、多分今日だけだよ。全部はじめて着たし。美久の着せ替え人形になってたの…」


「あぁ」


納得したように空は頷いた。


「……行くか」


「うん」


私は空の隣に立って歩き出した。


集合場所に行くと女子達や男子にも褒め称えられ、みんな驚いていた。


打ち上げが始まると、私の右隣に空、左隣は美久という席順になった。


「栞奈ー、何食べるー?」


美久はメニューを開きながら聞いた。


「なんでもいいよたくさん頼めばみんな食べるでしょ。」


「そうだね、空くんは?何か食べたいのある?」


「俺も適当でいい」


「はいよー」


美久はメニューを持って店員のところに行った。


「食べたいものなかったの?」


「俺なんでも食えるから」


「えらいねー」


そう言って頭をなでると空は少しムスッとした。


「子供扱いしてんじゃねーよ」


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