私の彼。
「いってくるね。今日は早めに戻るからいいこにしてるんだよ。」

先輩は私の頭をなで、今日も大学に行く。

いつもと変わらないけど、これも今日で終わり。

サヨウナラ先輩。

もう、会うことはないと思うけど。


先輩が屋敷を出て30分後、私は着替えや、朝食を済ませ、玄関の前に立っていた。

「やっと、ここから逃げ出せる。」

私の声は誰にも届くことなく消えた。

………はずだった。

「あれー?こんなとこでなにしてるのかなー。」
< 120 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop