私の彼。
「あれ?なに泣きそうな顔してんのー?別に俺は茜ちゃんが逃げ出そうが逃げださまいが、干渉しないように決めてるんだけどなー。」

ん、さっき……なんていった?

「お、いきなり目の色変わったね~。かわいいかわいい。」

叶汰さんは私の頭をぐしゃっと撫でた。先輩も頭撫でるの好きだったな…。

「でも、ここから出てもすぐに快は追ってくるよー。それでもいいならばいばーい。」

叶汰さんは私に手を振った。

うん。不思議な人だけど、助かったんだから感謝しなくちゃ。

私は重たい扉を開け、久しぶりの外に出た。
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