私の彼。
「あのね、私、先輩に監禁されてて逃げてきたところなの。だから、学校転校してたとか知らなくて……。」

「先輩って黒坂先輩?」

私はその問いに小さく頷いた。

「じゃ、家まで送ってくよ。早く逃げて警察に言わないとまた先輩来るぞ。俺も行こうか?」

藤崎君についてきてもらったほうが絶対安全だと思うけど、関係ない人をまき込みたくなかったのでお断りした。

そこからは電車代を奢ってもらってなんとか家に到着。

1ヶ月くらい前以来久しぶりに見る家。

とても懐かしく感じた。


玄関のドアノブにゆっくりと手をかける。
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