私の彼。
「まぁ、そんなところです。」

不思議と、話せた。

「ここらへんじゃ見ない顔だし、顔色悪かったからよかったべ。」

嬉しそうに笑うおばあさん。こっちまで嬉しくなる。

私はおばあさんがくれたおにぎりを一口食べてみた。

「おいしい。」

お弁当はいつもコンビニだし、おにぎりなんて作ってもらった記憶すらないから、なんだか新鮮。

「そうかぁ。私の家はここをずっといった曲がり角にあるから、帰る場所なかったら来るんだよ。」


おばあさんは立ち上がり、軽トラに乗ってどこかへ行ってしまった。
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