私の彼。
「せ…先輩。」

状況が分かった瞬間、体中が震える。

「茜。いう事聞かない悪い子にはお仕置きが必要だよね。」

先輩はいつもの笑顔のまま、私の耳朶にナイフをあてた。

「っ…。」

鋭い痛みが走る。

「茜の血、おいしいよ。」

右耳にはさっきの痛みと先輩の舌を動かす感触が伝わってくる。

……いや、やめて!

口に出したいけど、恐くて声が出ない。

なんで、こんな時にでないの。
< 141 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop