私の彼。
「社務所の近くに戻りたいんだ。」

彼女は俺の後ろをついてきながら言った。

「社務所ってここと反対方向だよ?」

方向音痴すぎるだろ…。

「でも、社務所からあんまり歩いてなかった気がするんだけど不思議。」

それは、お前の方向音痴がにじみ出た結果だな。

俺は笑いながら彼女の頭をぐしゃっと手でなでた。

女の髪ってこんなに柔らかいんだな。
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