私の彼。
「ほら、ここまっすぐ行けば、社務所だから。」

俺は彼女の背中を押した。

どうせ、彼氏と来てるんだろ?

荒木と彼氏がいちゃいちゃしてるとこなんて見てられっかよ。
それに、あの男には一生叶わないって思い知らされるから会たくねぇ。

俺は彼女に背を向け歩き出そうとした瞬間、

「ありがとう!」

彼女は満面の笑みで俺を見た。


なにが恋だ。こんなのだいっ嫌いだ。
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