私の彼。
自分の体温が急激に上がっているのが分かる。

俺は赤くなった顔を見られないようにと、俯き小さく頷いた。

いつも余裕なふりしてたのに…。


俺が彼女を抱きしめようと、両腕を伸ばそうとした時だった。

「茜!」

耳障りな声。

急に現実に引き戻された気がした。

な、なにをしようとしていたんだ?俺は。

彼氏がいる奴に抱きつく?

ばかじゃねぇの。荒木のこと困らせるだけじゃん。
< 53 / 149 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop