私の彼。
怖い…。

振り返れない。

「ねぇ、茜。俺の目の届くところにいてよ。」

甘えたような声を出す先輩。

こんな先輩、初めて。

バレンインの時なんかよりも怖い。

怒っているというより、怖い男の人っていう感じ。


「せ、せんぱい…?」

ゆっくりと、先輩の顔を見ようと振り返る。
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