私の彼。
「茜…行かないで。茜が告白されたって聞いただけで殺意が沸いてくるし、茜がクラスの男子と喋ってるとこ想像しただけで狂いそう。」

先輩の体は私よりもずっと大きいのに子供をみているような気分だった。

「もし、茜が外に出るなら茜に関わるハエは全部俺が叩き潰すよ。」

悲しそうな顔から一変、怪しい笑みを浮かべた。

「た、叩き潰す…?」

「俺の茜に集る奴等にはそれ相応の制裁を与えなくちゃ。」

聞かなければよかった……。

先輩の瞳は黒くにごりきっている。

もう、遅い。

先輩は狂ってしまったんだから。
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