しんちゃんとみぃ

「智ちゃんと、お昼に何を話していたの?」
事が終わった後
裸のまま
ふたり天井を見て話をする。

別れてはいない。

ただ
いつものセックスをして
会話もなく
このまま服を着て
俺は彼女の家を出る。

「別に……」

「しんちゃん」

「何?」

「私の事、嫌いになったの?」

あらためて言われて
返事につまる。

ここで嘘でもいいから
『好きだよ』と、言えたらよかったのに。

ただ俺は

俺だけが責められてる気持ちになって

とっても
嫌だったから。

だから
返事はしなかった。
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