しんちゃんとみぃ
待ち合わせは
目的地であるマック近くのCD屋さん。
ガラス越しに自分の服装をチェック。
あぁ
やっぱり水色より白の方がよかったかも。
涼しげなニットボレロの下に着ている、Tシャツを見つめ背筋を伸ばす。
髪の毛だって
まとめておだんごにした方がよかったかな
ストレートヘアなんて学校と同じか。
昨夜から
一生懸命考えたのに
通り過ぎる同じくらいの女の子と比べて
すごくつまらなく見える。
しんちゃんに『可愛い』って思われたいけど
他の女の子達の方が
ずっと可愛い。
自信ない。
スマホを取り出し
時間を確認しようとすると
「早いじゃん」って
しんちゃんの声が聞こえた。
ジーンズにパーカー姿のしんちゃん登場。
わぁ普段着。
そのパーカーは値段がリーズナブルだけど人気のブランド。
「あ、このブランド好き」
何も考えず
いきなりパーカーをつかむと
「みぃとデートだから気合入れた」
そう言われ体温急上昇。
慌ててパーカーから手を離し
恥ずかしくてうつむいてしまう。
冗談なのにドキドキしてる。
「早く食べたい」
しんちゃんは私が離した手を握り
そのままマックへ誘い込んだ。
手と顔が熱くなる。
大丈夫かな私。