暁天の星
帰り道、晃と里香ちゃんと並んで歩く中、里香ちゃんは晃に怒ってた。
「もう!急に喧嘩腰になっちゃダメでしょ!」
「アイツ気に食わねえんだよ。」
「…何を根拠に?」
「ナメてもらっちゃ困るよ〜、里香。天下のアキラ様だよ?わたし。」
僕を挟んで2人がギャーギャー騒いでる。
「もう〜。ごめんね、ナツ。」
「いや…。」
「もし晃のせいで何かされたらすぐに言いなね!?あたしがビシッと言ったげる!」
「ありがとう…。」
「ギャハハ!里香もデカくなったな〜!ビシッとできんのかよ、お前。」
「ちょっと!ナメてもらったら困るんだけど?」
「おっ。言うねえ〜〜。」
2人に挟まれて歩くだけでなんだか安心できた。
「ナツならみんなと仲良くできるよ!でも、嫌なことがあったらちゃんと言うんだよ?」
「あんな奴に負けんじゃねえよ那月。やり返してやれ。」
「それはダメ!」
正反対なことを言うけど、晃も里香ちゃんも僕には頼もしい存在なんだ。