暁天の星
次の日から、見事に熱を出した僕は2日間学校を休んで土日を挟み、週明けから学校に行った。
案の定、朝からやってくるのはマサルくんたち。
「おはよ〜。ビビって学校休んじゃったぁ?」
朝からバカの声が聞こえて鬱陶しい。
無視して席に着いた。
鞄の中から教科書やら筆箱やら出して、1日の準備をする。
「なんか言えよ。」
僕に構う必要なんてある?
「なんか用?」
マサルくんだけを見据えてそう言うと、機嫌が悪いのか彼はその辺の机をガンッと蹴った。
「ウザ。」
思いっきり飛ばしてくるガンも僕に対しては無意味なのに。
弧を描いたマサルくんの手が、僕の頬を殴る。
痛みの感覚が戻る。
「殺してやる。」
狂気じみた彼の顔が歪んだ。
朝から一触即発になった雰囲気の教室は居心地が悪くて、でも逃げたくなくてそこに留まる。
負けるなと、晃が言った。
力になると、里香ちゃんが言った。
戦わなきゃ。
この学校という箱の中で。
逃げ道なんてどうせないよ。
閉ざしたのは僕自身だから。