暁天の星
「他に何か聞きたいことあれば、全然聞いてね?今じゃなくてもいいし。いつでもいいから。」
アキラは優しく僕にそう言った。
「…聞きたいこと、ある。」
「ん?なに?」
僕はこの家に何を求めたかなんて、あの時何も考えられていなかったけど。
いつだって焦がれてたものがあったんだよ。
アキラはそれに気づいていたよね。
でも、子供だった僕の頭を支配していたのは紛れもなくその怪物で。
こんな自分勝手が通用するわけないのに。
傷つきたくなかった。ただ、それだけ。
「どうした?言ってみ?」
「……ここにいるみんなはワケありなの?」
アキラ、一瞬固くなったね。