暁天の星
「原田くん。おはよう。」
「おはよ。」
ニコッと微笑む原田くんに笑い返す。
「大丈夫だった?治ってよかったね。」
「うん、ありがとう。」
あなたとのデートのことを考えて知恵熱出したなんて口が裂けても言えないよ。
ましてや断る理由だなんて。
「そういえば里香チャンさ、まだ返事もらってなかったんだけどどう?考えてくれた?」
どうしようか考えてたけど。
これはハッキリ言わなきゃだめなんだ。
「そのことなんだけど…、あたし行けないや。」
「なんで?」
「あまり出かけるの好きじゃなくて…。ごめんね。」
あたしを上から見下ろす原田くんの反応が見れない…。
申し訳ないけど。
でも行けないから。
「ふうん。」
「えっ?」
「そっか、仕方ないね。」
なんか納得してくれたのかな?
原田くんは気が向いたら遊ぼって気を使って言ってくれた。
心のモヤモヤが晴れた〜〜。