暁天の星


「ナツ。ごちそうさまでしたぁ。」

「はい、いっぱい食べてくれて嬉しいです。」



ニコッと笑う颯太に心臓を鷲掴みにされた気分…。


カワイイ。




「じゃ、着替えに行こっか。」

「うん。」



颯太と手を繋いで階段を登る。




「菫ちゃん、元気出るといいね。」



不意にかけた言葉に颯太は顔を上げた。




「マキちゃんのせいだと思う。」



マキちゃん?



「それはお友達?」

「うん。一緒のパンダ組だよ。」



お友達のマキちゃんが絡んでるということが何に繋がるのかイマイチ解決しそうにない。




「どうしてマキちゃんが関係あるの?」

「う〜ん…。」



小さな頭をフル回転させてくれてるんだろう。




「菫と仲良しじゃないの。菫が書いたお絵かきを破ったり、砂のお城を踏んできたりするの。」



なるほど。




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