黄色い花
約束通り海の家に向かった。
カンナがいたら気まづいから
裏口から入って言ったらジュースが
閉まってある部屋からえりちゃんが
出て来た。
「あや!大丈夫?!」
「えりちゃんごめんね…?もう平気!」
少し俯いてえりちゃんがなにかを
決心した顔をして
「あや、お父さんからきいた…あたしは…あやの苦しみに気づけなくて…ごめんなさい…」
えりちゃんはポロポロ泣きながら
あたしに謝って来た…
「え、えりちゃん?」
「普通に生きて行くことが、どれほど幸せで…でもそれは、あやにとって…あやにとって…」
あぁ、えりちゃん…
もう十分だよ?
「あや、あたしはあんたの味方だからね…」
ぎゅっとあたしを抱きしめるえりちゃんの
手が震えてるのがわかる。
ありがとう、えりちゃん。