世界でいちばん好きな人

初めて言葉を交した日のこと、覚えてるかな?


部室に行く途中の狭い廊下で、すれ違ったよね。

「お疲れ様です」

「あ、お疲れ様」



たったそれだけ。




嬉しくもあり、寂しくもあった。

それだけか‥って。



先生は、いつの間にかあたしの部活の副顧問になってた。

え‥あたし、副部長。




接点が増えた喜びで、舞い上がってたっけ。



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