騙し愛

言わないという約束の元私も藤川の恋人の振りをしてほしいという願いを聞き入れることにした。




期限は2ヶ月間。
それを過ぎたら恋人より友達のがしっくりくるという理由で別れたことにするらしい。



「それとお前俺が素敵すぎるからって途中でガチで好きになるんじゃねぇぞ」


イヤミっぽく言われたそれだったけど今の私にその喧嘩を買う気力すらない。


「は？当たり前でしょ。あんたは友達だし」




はぁ、とため息をついて返してやると藤川が顔をしかめたのが分かったけど気にしない。





「本当……生意気。。」


勿論藤川がその後に言った言葉も私の耳に入ることは無かった。