騙し愛




「あー汗びっしょり〜……やっぱ着替えときゃ良かった…」



ゲーム終わり暑くてワイシャツをパタパタさせ体育館のステージで少し涼む。



「……ほら、どうせタオル持ってきてないだろ?」

バサッと被せられたタオルは大きくて、投げてきたのは藤川だった。ってかこれ


「バスタオルじゃねーか。」


でもタオル持ってきてないのは事実なので有難く使わせてもらう。


「ってか誰か着替え持ってないかな…
これじゃ風邪ひく。」

汗はかいて服が肌にぴったりくっついていて更に寒くなってきたこの陽気。風邪ひくに決まってる。


「ちょっと誰か持ってるか聞いてくるわ。」


よっこらせと腰を上げようとしたら目の前が真っ暗になる。


「俺あるからさっさとそれに着替えとけっ!!」


藤川は服を投げてくるとさっさとコートに戻って行った。



「いや、あんたのじゃ大きいからサイズ合いそうに人に聞こうとしたんだけどな…。」


でも貸してくれたものは借りる事にした。


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