#恋·恋
第一章




『―――お疲れ様でーす』

PM11:00 飲食店

私はサロンを腰から外しながら皆に声をかける。

「お疲れ!」

「お疲れ様でーす!」

ちゃんと返答してくれるバイトの仲間達。

もちろんホールのみんなも返答してくれる。

私はそれにまた声をかけホールを通り過ぎ、タイムカードを押そうとレジ付近に向かう。


客のいないレジでパソコンをいじってる店長が私に気付いた。


「……あれ、もう上がり?」

『はい。お疲れ様です』

「今日で最後なんだよね…?」

『はい。1年間、お世話になりました』

「はああ…。ひとみちゃんが居なくなると寂しいなあ、、」

その言葉に軽く微笑み口を開く。

『……あの、給料なんですが、』

「ん?ああ、来月の3日までに振り込まれるよ」

『そうですか。では失礼します』

一礼して店の奥の更衣室に向かう。



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