#恋·恋
満島さんはそのまま表の扉であろう光沢のある黒の重い扉を開け、私を中へ促す。
小さく頭を下げ、中に入る。
満島さんの後を追うように薄い明かりの廊下を突き進むと。
外観と同じく、黒を貴重とした空間に高そうな革張りのボルドーのソファにガラスのテーブル。
まだ営業前なのかスーツを着た男性等が店内を掃除をしている。
…シャンデリア、あると思ってたけど、無いんだ。
店内を見渡していると、テーブルを拭いていた男性と目が合った。
一応お辞儀をし、挨拶する。
雑巾を持ったまま、