#恋·恋
「!!……あ、ああ、分かった」
チッと舌打ちして出ていった。
菅原の背を見て、恐怖から抜けた安心感から床に崩れ落ちる。
「え!?ひとみ、大丈夫!?」
バイト先で一番親しい彩が私に駆け寄ってきた。
『……っ、あや……』
震える私の身体に異変を感じた彩は私と同じ目線になる。
「どうした?」
真剣な表情で優しく尋ねた。
そんな彩の表情と声色に私は今まで隠してきた事を話した。
バイトに入ってからずっと菅原に言い寄られてた事。
常に彼が怖かったことなど…。
彩は真剣な表情で私の話を聞き、次第に目が波打つ。
「……ごめん、ひとみ…私、全然気付かなくて……」
『ううん。彩は悪くないよ』