#恋·恋
車が発進してすぐのこと。
『ご飯、ご馳走様でした』
私は2人に向けてお礼を伝える。
仕事ながらも美味しいご飯が食べれてちょっと気分がいい
すると、蓮がちらりと私をみて「ああ。」と短く応えた。
「どういたしまして。…それより、今日時間大丈夫?」
魁斗が助手席から顔を覗かせ私に聞いてきた。
車の時計で時間をみると、22時半近く。
まだ全然働いてないし、明日も特に予定ないからいっか
『うん、大丈夫』
少し間を置いてそう答えた。
「そっか、了解」
そう言うと、前を向いてスマホをいじり出す。
それからは特に会話もなく、夜の街並みを眺めながらお店に着くのを待った。