#恋·恋
それからお互いなにも話さず、私はゆっくりココアを飲んだ。
そしたらだんだん気持ちが落ちついてきて、さっき私が魁斗にした振る舞いにやってしまったと後悔の波が襲ってくる。
……謝らなきゃ、
『魁斗がいまどこにいるかわかる?』
マグカップから口を離し聞くと、蓮は手を離した。
「アイツなら本家だ」
本家…ということは蓮の実家かな。
『…魁斗に謝りたい』
優しくしてくれたのに私はすごく申し訳ないことをしてしまった、
…謝りたい
蓮を強く見据えると少ししてふっと優しく笑う
「…ああ、分かった」
私の頭にまた手を置いて、放つ
「あとで会わせてやる」
目を細めて笑う彼にまた少し、心が暖かくなった。