まさか…結婚サギ?
お正月に行った紺野家も、こちらの貴哉の暮らす部屋もどちらもとても衝撃的だ。
あちらは豪華すぎて、こちらは物が無さすぎる。
「男のひとり暮らしなんてこんなものだよ」
「そうなんですか…」
ソファに座ると、
「シャワーはいってくるから、ちょっと待ってて」
タブレットを出すと
「TVでも見てる?」
「あ、はい」
何もついてないと、そわそわしてしまいそうだ。
タブレットを操作して、TVをつけてくれる。TVを見たいわけではないけれど目のやり場がなく、なんの番組かも頭に入らないくらい眺めるのみだ。
少しして、貴哉が濡れた髪のまま出てくると、その色っぽさにくらくらしてしまう。
「由梨も、入るだろ?」
「あ、はい」
「着るの持ってきてる?」
「あ、はい。大丈夫です」
「じゃあ、タオル」
と渡される。
男の人って…こんなに甲斐甲斐しいのかな…。
「どうかした?ちゃんと、洗ってあるよそれ」
くすっと笑われて由梨は慌ててバスルームを借りる。
(どうしよ…今さら、だけど恥ずかしいかも…)
貴哉のバスルームは、彼の匂いがするし、お風呂を使ったあと、由梨はどうするべきなのだろう…。貴哉が綺麗にしすぎてて戸惑う。
(髪とか…絶対落ちちゃうし…)
由梨は出来るだけ最後綺麗にして、バスルームを出てドライヤーを使う。
そうっと、部屋に戻るとソファは足おきが長く伸ばされていて、貴哉はそこに寛ぎつつビールを飲んでタブレットを見ていた。
ちょこんと、由梨は床に座ると
「なんでそこ?」
貴哉に笑われて、由梨は腕を引かれて貴哉のそばに座り直す。
「ちょっと、画面ちいさいけど、なんか見ようか」
貴哉が映画を見放題の中から探している。
「あ、それ、見たいです」
「これ?」
由梨が示したのは、洋画であった。
「よいしょ」
貴哉がテーブルにタブレットを置いて、由梨を傍らにして映画を見始める。
前に一緒に見た映画はヒューマンドラマだったけど、今度は恋愛物を選んでみた。少しのコメディ要素もあり、楽しく見れた。
疲れたのか、途中から貴哉は眠りに落ちていた。
由梨は、回りを見回して、布団を探す。
少しさわると、背もたれが倒れてフラットになりそうで、由梨は貴哉を起こさないように動かした。
(ちょっと…残念…)
微かな寝息をたてて眠る貴哉は何だかとても、可愛く見えた。
あちらは豪華すぎて、こちらは物が無さすぎる。
「男のひとり暮らしなんてこんなものだよ」
「そうなんですか…」
ソファに座ると、
「シャワーはいってくるから、ちょっと待ってて」
タブレットを出すと
「TVでも見てる?」
「あ、はい」
何もついてないと、そわそわしてしまいそうだ。
タブレットを操作して、TVをつけてくれる。TVを見たいわけではないけれど目のやり場がなく、なんの番組かも頭に入らないくらい眺めるのみだ。
少しして、貴哉が濡れた髪のまま出てくると、その色っぽさにくらくらしてしまう。
「由梨も、入るだろ?」
「あ、はい」
「着るの持ってきてる?」
「あ、はい。大丈夫です」
「じゃあ、タオル」
と渡される。
男の人って…こんなに甲斐甲斐しいのかな…。
「どうかした?ちゃんと、洗ってあるよそれ」
くすっと笑われて由梨は慌ててバスルームを借りる。
(どうしよ…今さら、だけど恥ずかしいかも…)
貴哉のバスルームは、彼の匂いがするし、お風呂を使ったあと、由梨はどうするべきなのだろう…。貴哉が綺麗にしすぎてて戸惑う。
(髪とか…絶対落ちちゃうし…)
由梨は出来るだけ最後綺麗にして、バスルームを出てドライヤーを使う。
そうっと、部屋に戻るとソファは足おきが長く伸ばされていて、貴哉はそこに寛ぎつつビールを飲んでタブレットを見ていた。
ちょこんと、由梨は床に座ると
「なんでそこ?」
貴哉に笑われて、由梨は腕を引かれて貴哉のそばに座り直す。
「ちょっと、画面ちいさいけど、なんか見ようか」
貴哉が映画を見放題の中から探している。
「あ、それ、見たいです」
「これ?」
由梨が示したのは、洋画であった。
「よいしょ」
貴哉がテーブルにタブレットを置いて、由梨を傍らにして映画を見始める。
前に一緒に見た映画はヒューマンドラマだったけど、今度は恋愛物を選んでみた。少しのコメディ要素もあり、楽しく見れた。
疲れたのか、途中から貴哉は眠りに落ちていた。
由梨は、回りを見回して、布団を探す。
少しさわると、背もたれが倒れてフラットになりそうで、由梨は貴哉を起こさないように動かした。
(ちょっと…残念…)
微かな寝息をたてて眠る貴哉は何だかとても、可愛く見えた。