【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
料亭の個室に入ると、しばらく両家で歓談したあと、私と二階堂くんが二人残された。
「それじゃ、あとは二人でごゆっくり」
その間、パパ達は別館にある別の個室で待機してるみたい。
二人きりにされた私たちはお互い顔を見合わせる。
だけど、いまいち何を話していいかわからなくて…。
「……なんか、変な感じだね」
「そ、そうだね。
お見合いって何すればいいのかな?
あ、まずは自己紹介とか?」
「そっか。そうしようか」
とりあえず、自己紹介から始めることにした。
「えっと、じゃあ僕からいくね。
僕の名前は二階堂優。青蘭学園の2年B組で、趣味は映画鑑賞とテニス。
将来は、親父の会社を継げたらなって思ってるよ」
「へぇぇ…」
二階堂くんの自己紹介はさすが、イメージを裏切らない。
今から親の会社を継ぐつもりでいるのもすごいなぁって思う。
…次は私の番かぁ。なんて言おう。