【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
振袖姿で動きにくかったけれど、汚さないように気を付けながら食べ始める。
料理はさすが、老舗の料亭というだけあってとても美味しい。
「わぁ、美味しい〜!これ柚子が入ってる!」
「ほんとだ。柚子の味するね。
こっちの胡麻豆腐もなかなかだよ」
しばらくは料理の感想を言い合って会話が弾む。
二階堂くんはいざ面と向かって話してみたら、とてもさっぱりしてて、普通にいい人だった。
特に魅力を感じるわけでも、タイプなわけでもないけれど、これならモテるのも納得って感じ。
それなのにどうして彼女をつくらないんだろう?不思議だ。
それに今日のお見合いをOKしたワケも……。
「ねぇ、二階堂くん」
だから思わず聞いてしまった。
「なんで今日、私とお見合い……」
「「ガハハハハ!!」」