【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜

「こ、肯定…してくれたんだ。どうもありがとう。

お母様って、二階堂くんの恋愛について意見してきたりするの?」



おそるおそる聞いてみる。すると、



「…うん、まぁ。うちの母が女の子を気に入ることは滅多にないかな。

だから、こうやって紹介されて会ったのも梨々香ちゃんが初めてだよ」



「そ、そうなんだ…。

私も初めてだよ」



つまりは、今回初めてお母様のOKが出たってことか。


まぁ、そんなこと言ったらうちのパパもうるさいけどね。



「あはは、だよね。

この歳でまさかお見合いするとは思ってもみなかった」



そう言って無邪気に笑う彼を見て、やっぱりすごく普通の人なんだなって思う。



「私もだよ。パパ達ったらほんと気が早いよね」



親に無理やり決められたお見合いに仕方なく来たっていうところは、結局二人とも共通していて、そこにはなんだか親近感が湧いた。



だけどなんだろう。


男の子としては特に興味が持てないんだよなぁ…。


話しててもドキドキしたりとか、ときめいたりもしないし。


もっと彼のことを色々知りたいとも特に思えないっていうか。



私ってやっぱり、恋愛に向いてないのかな…?


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