【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
こういうの、執事がお嬢様にすることじゃないと思うんだけどなぁ。
「もう、わかってるってば〜」
だけど、かーくんの執事の仮面が外れるこの瞬間が、私は嫌いじゃない。
たぶんお嬢様生活なんて向いてないし、マイペースだし、ガサツだし、そんな私を誰よりも理解してくれてるのは彼だから。
彼とこうしていつものやり取りをしてる時こそ、私は私になれる。
「かーくんこそ、可愛いメイドちゃん達を泣かせないであげてよね」
「は?なんで俺が」
「だって、相変わらずモテモテなんでしょ?
知ってるよー?」
「…っ、そういうの、りぃは知らなくていいから」
「わっ、なにそれー!」
「それよりほら、お友達の麗美(レミ)様がいらっしゃいましたよ」