【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜

「…アップルパイ?

いや、でも俺、甘いもの好きじゃねぇし」



だけど、中身がお菓子だとわかった途端、少しシブい顔でそれ返そうとした。


そんなかーくんの手首をぎゅっと握って突きかえす小雪ちゃん。



「いいからいいからっ!

今日のはめちゃくちゃ上手にできたからもらってよ。ねっ?

りんごたっぷりだよ」



するとかーくんはやっぱりシブい顔をしながらも、



「…わかったよ」



なんて、珍しく断らないもんだから、ますます私は胸の奥がモヤモヤした。



…なんだ。かーくんたら、女の子のお菓子の差し入れ断りまくってるのかと思えば、結局あの子からはもらうんだ。


どうして?あの子は特別なの?



やっぱり、かーくんの好きな人って……。



「やった〜!また感想聞かせてねっ!」


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