【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
私はたぶん、悔しかったんだ。
かーくんはいつだって、一番に私のことを考えてくれて、私のために色々してくれてたから。
だから、うぬぼれていた。
どこかで自分は「かーくんの1番」みたいに思ってたんだ。
かーくんは幼なじみで、小さい頃からいつも1番近くにいたから。
小雪ちゃんと仲良く話すかーくんを見て、まるでかーくんを取られてしまったみたいで嫌だった。
子供じみたヤキモチだって、わかってる。
かーくんは執事である前に、一人の男の子なのに。
恋愛するのだって、友達づきあいだって、自由なのに。
私は彼が、自分以外の他の子に構って欲しくないって思っちゃったんだ。
そんなこと思っちゃダメなのに。
いつのまにか私の中には、自分勝手な独占欲が生まれていたんだ。