【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
歩きながらかーくんに話しかける。
「うーん、ハッキリはわかんねぇけど、見た感じ20代後半から30代半ばくらいの細身の男だって。
サングラスかけてキャップ被ってるらしいから、似たような奴いたら警戒しねぇとな」
「へぇ…」
どうやら執事科にはもっと詳しい情報がまわってたみたい。
うちの担任はサングラスの男だってことくらいしか話してくれなかったのに。
思わず周りをキョロキョロ見回してみる。
だけど、犯人らしき怪しい人は今のところ見当たらない。
「ほんとにこの辺にいるのかなぁ」
「まぁ、今日はまた別の格好してるかもしんねぇけど」
「そっか。そうだよね」
そう言われると、周りの人がみんな怪しく見えてくる。
思わずかーくんの手をぎゅっと強く握ったら、その瞬間、近くを歩いていた女子高生がヒソヒソと話す声が聞こえてきた。
「ねぇ、あのカップル!」
「ほんとだ、すごい美男美女〜!」
「彼氏超カッコいい!いいなぁ〜幸せそうで」