【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
「ねぇかーくん!みてみてーっ!
もうのぼれたよーっ!」
私がまだ7歳の頃。
その頃私は木登りが大好きで、毎日のように広い庭にある大きな木に登っては、そこから飛び降りる、なんてことを繰り返していた。
よくパパやママにはそれで怒られてたけど…。
それ以上にかーくんにはいつも怒られていた。
「おいっ!りぃ!
お前またそんなとこのぼって!
ケガでもしたらどうするんだよ!早くおりてこい!」
「えーっ」
私が危ないことをするといつも、かーくんは私を叱る。
まるでパパみたいにね。
かーくんは私の幼なじみで、同い年の男の子。
家も隣同士。
子供の頃は私よりも背が低くて、女の子みたいだった。
サラサラの黒い髪に、ダークブラウンの瞳をしていて。
色も白くて細くてか弱そうなのに、いつも私を頑張って守ろうとしてくれてたんだ。