【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
えっ?なに?しかも、この声って…。
「道案内、ありがとな。
やっと二人きりになれたよ。ヒヒヒ…」
「へっ!?」
驚いて振り返るとそこには、つい今道案内をしてあげたはずの彼女…いや、違う。
……男!?
マスクを取ったその人は、よく見たら女じゃない。
なんと、女装した男だった。
…ウソでしょ。
なにこの人。なんでこんな格好してるの?
やっと二人きりになれたって、どういう意味?
「な、なんですか!?
ちょっと、離して…!」
「嫌だね。こっち来な」
「…やっ!!」
男は抵抗する私を無理矢理力引っ張って、すぐそばの日陰まで連れて行くと、ブロック塀に背中ごとドンと押しつける。
「やだっ!離してよっ!」
「黙れ」
「…んぐっ!」