【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
すると、目が合った男は、ビクッと体を震わせたあと、急に起き上がって。
「…っ、逃げろ!」
そのまま逃げようとしたため、かーくんがすかさず腕をガシッと捕まえた。
「おい待てっ!」
「うわっ!離せクソガキッ…!」
「逃がすかよ!!」
抵抗する男とかーくんが揉み合いになる。
だけどその男、それほど力が強いわけでもないらしく、すぐさまかーくんに胸元をグイッと掴まれるとそのまま…
ーーバッターン!!
見事に背負い投げされてしまった。
……わぁ、すごい…。
かーくん得意の一本背負い。
久しぶりに見たけれど、まさに圧巻の一言だった。
男はそのまま伸びたのか、倒れたまま動かなくなる。
レミが言ってたとおり、まさか本当に犯人を捕まえてしまうとは。
やっぱりかーくんはすごいなって、あらためて思った。