【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
警察はイタズラだと思っているのか、なかなか信じてくれないようで、電話は長引いていた。
かーくんが詳細を説明し、現場に来てくれるよう説得してる。
私はただその様子をぼーっとながめていた。
男はまだ目を閉じている。
気を失ってるのかな。
殴られて、投げられたんだもんね。
だけど、その時ふいに、男の腕がピクッと動いたような気がした。
そして目を閉じたまま苦しそうに顔を歪めたと思えば、胸のあたりに手を当てて…。
…あれ?なんか…意識を取り戻しちゃった?
「いや、だから、本当なんで!
嘘だと思うなら現場に来てください」
かーくんはまだ、電話で警察と格闘してる。
男子高校生の通報じゃ、なかなか信じてもらえないのかしら。
私はドキドキしながら男の動きに注視していた。
すると……