【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜

警察はイタズラだと思っているのか、なかなか信じてくれないようで、電話は長引いていた。


かーくんが詳細を説明し、現場に来てくれるよう説得してる。


私はただその様子をぼーっとながめていた。



男はまだ目を閉じている。


気を失ってるのかな。


殴られて、投げられたんだもんね。



だけど、その時ふいに、男の腕がピクッと動いたような気がした。


そして目を閉じたまま苦しそうに顔を歪めたと思えば、胸のあたりに手を当てて…。



…あれ?なんか…意識を取り戻しちゃった?



「いや、だから、本当なんで!

嘘だと思うなら現場に来てください」



かーくんはまだ、電話で警察と格闘してる。


男子高校生の通報じゃ、なかなか信じてもらえないのかしら。



私はドキドキしながら男の動きに注視していた。


すると……


< 211 / 336 >

この作品をシェア

pagetop