【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
「どうしてお前がそばについていながら、こういう事になるんだ!!
跡が残ったらどうするんだ!!」
パパの怒鳴り声が病室中に響き渡る。
かーくんは心底申し訳なさそうに、何度も何度も頭を下げていた。
その表情があまりにも苦しそうで、胸が痛む。
「…っ、本当に申し訳ございません。全ては私の責任です」
まさか、こんな事になるとは思わなかった。
私は何も分かっていなかった。
私はただ、かーくんを守りたかっただけなのに。
私が彼をかばって怪我をしたから、ますます彼が責められる事になってしまった。
「ふざけるなっ!よくも娘を傷モノにしてくれたな!
どうして守れなかったんだ!お前は一体何をしていたんだ!お前の役目は何だ!?
いくら辰馬の息子でも、今日という今日だけは許さん!」
「パパ!やめてっ!神楽のせいじゃないのっ!私が悪いの!」