【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
その言葉に一瞬、まるで凍りついたかのように、体が固まる。
ウソでしょ。かーくんが、執事失格…?
なにそれ……。
「ちょっ…ちょっと待ってよ、パパ…っ」
「あなた…っ」
ママも驚いたように目を丸くしてる。
かーくんはなにも言わない。
私はもう悔しくて、辛くて、涙が次から次へとぽろぽろこぼれ落ちてきた。
「嫌よっ!そんなの嫌っ!!」
「そうよあなた、それは言い過ぎよ。
今回の事件も、神楽が犯人を捕まえてくれたのよ?
結果的に梨々香が怪我をしたかもしれないけれど、それでもこの程度の被害で済んだのは、神楽のおかげだとは思わないの?」
ママも必死で反論する。
だけど、それを聞いたパパはますます怒り出して。
「バカ言えっ!これのどこがこの程度なんだ!!」