【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
ーーガチャッ。
私が書斎のドアを開けて中に入ると、すでにかーくんと紫苑は中で待っていた。
なんとも言えない重たい空気が部屋を包み込む
パパは私の姿を確認すると、机の上で手を組んだまま、静かに話し始めた。
「お前たちに報告しておきたいことがある」
思わずゴクリと唾を飲み込む。
「明日から、神楽には梨々香の専属執事を外れてもらう」
「…えっ!」
ウソ…っ。明日から…さっそく?
そんな……。
「かわりに紫苑、お前が梨々香の世話をするように」
「…えっ、僕がですか…?」
紫苑もひどく驚いている。
もしかして、だから、紫苑も呼んだの?
でも、じゃあ、かーくんは…
「ちょっと待って!そんな、明日からって…。
じゃあ神楽はどうなるの!?」