【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜

私が詰め寄ると、パパはまた冷たい表情で言い放つ。



「神楽には、これからは主に雑用をやってもらう。

他にも紫苑がやっていた庭の手入れも一部引き継いでもらうつもりだ」



「ざ、雑用……?

それは…いつまで?」



まさか、ずっとじゃないよね?


一時的に外されるってだけだよね?



「期限はない。少なくとも高校卒業まではそうしてもらう。

とにかくこれから先はずっと、紫苑がお前の専属執事をつとめるということだ。

いいな、紫苑」



「……っ、はい…」



「…そんなっ!」



なにそれ…。じゃあ、かーくんはもう執事をクビになるってこと?


私はこれからずっと、かーくんについていてもらうことはできないの?



「あんな事になったんだ、当然だろう。

責任は取ってもらわないとな」



「でもっ…!」



「言っただろう。

もう神楽は執事として梨々香につく資格はない」


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