【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
「…いやだよ。私、かーくんじゃなきゃ嫌だ。
交代なんて嫌だよ…っ」
かーくんの腕をぎゅっと掴んで見上げる。
そしたらかーくんは、切なげに瞳を揺らしながら、私の頭を撫でた。
「…仕方ねぇだろ。
俺はもう、お前のそばにいる資格がない」
資格がない…だなんて。
「そんなこと、言わないでよ…。
だって、かーくんのせいじゃない、私のせいなのにっ。
私があの時かーくんから離れたりしなければ、こんなことにならなかったのに…」
あきらめたように、そんなこと言わないで。
行かないでよ…。
「かーくんは、これでいいの?
約束したじゃんっ…。
私のこと、おばあちゃんになっても面倒みるって約束したじゃん!」
ーーぎゅっ。