【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
「…篠崎、おい篠崎」
担任の声にハッとして目を覚ます。
すると、今はちょうど数学の授業中で、クラス中のみんなの視線が俺に集まっていた。
いつの間にか寝ていたらしい。
「あー、すいません…」
「どうした。お前が居眠りなんて珍しいな。
勉強のしすぎで疲れたか?
頑張るのはいいが、あまり無理するなよー」
「…はい」
普段授業を真面目に受けているからか、特にお咎めなしで済んだが、やっぱり目が覚めたところで、集中できるわけでもない。
授業に全然身が入らない。
ただぼんやりと窓の外を見つめ、また考え事をする。
そうしていたら、いつのまにか授業は終わっていた。