【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
親父の言葉がずしんと胸の奥に響く。
それは少しだけ、今の俺に希望をくれたような気がした。
未来は、いくらでも変えられる……。
親父はコーヒーを全て飲み干すと、立ち上がって俺の肩をポンと叩く。
「それもすべて、これからのお前次第だ。
頑張れよ」
そして、そう言い残すと、カップを持ったままその場を去っていった。
俺は再びリビングに一人残される。
……俺の、未来。
正直今の俺には全く想像がつかないし、何も思い描くことができない。
この苦しい毎日に、俺は何か意味を見出すことができるんだろうか。
希望を持つことができるんだろうか。
わからない。
だけど、結局…親父の言う通り。
未来は自分次第だ。
.
*
.