【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜
私は泣いた。大泣きした。
大切な宝物だったのに…かーくんが無くした。
かーくんのせいだって泣いた。
ママは「仕方ないでしょ」って、「もう帰ろう」って言ったけど、私は駄々をこねて帰らなかった。
そしたらかーくんが、急にそばからいなくなって。
私が泣いたから逃げてしまったのかと思った。
でも、15分くらいしたら戻ってきた。
砂だらけになって、手には、あの白い石を持って。
「りぃの宝物見つけた。だからもう泣くな」って、そう言った。
私のために必死で探してくれたんだ。
無くしたのはかーくんだけど、そんな彼を見たらすごく嬉しくて、涙はすぐに止まった。